CDレンタル店調査 2001年度

内容は2001年7月発表当時のものです。

当協会では、毎年全国のCDレンタル店の実態を把握する為に、全店調査を実施しています。18回目の2001年も、3月から6月にかけてレコード協会調査員による全国3,742店の訪店調査を行いました。

店舗数5.6%減少

CDレンタル店の営業店舗数は2001年6月末現在3,734店と前年比マイナス220店(5.6%減)。1989年末の6,213店をピークとしたCDレンタル店の緩やかな減少傾向は今年も続いています。
また、今年6月までの半年の間に、新規開業店は118店、閉店は248店と、366店が入れ替わっています。

《CDレンタル店舗数の推移》

CDレンタル店の面積

'90年以降、減少する店舗数とは反対に店舗面積は拡大を続けています。店舗全体の面積(他の売場を含む)を見ると534m2で前年に比べて8%増となっていますが、CDレンタルコーナーの面積(54.9m2)は、'96年以降横ばいになっています。
店舗面積全体の拡大は、ビデオレンタル(212m2、前年比9%増)以外に、新品・中古CD販売、書籍、ゲームソフト販売も兼業する大型複合店の出店が増えてきているからと言えます。
なお、兼業の状況(複数回答による集計)を見ると、ビデオレンタルを兼業している店舗は全体の98.5%(前年97.9%)、書籍販売42.4%(前年40.6%)、中古CD販売96.3%(前年95.0%)、ゲームソフト販売44.5%(前年41.6%)といずれも前年を上回っており、複合化は年々進んできています。一方でCDレンタル専業店は27店(前年33店)まで減少しています。

CDレンタル店の在庫

CDの総在庫数は'97年をピークに、ここ数年減少傾向にあり、'97年対比で総在庫で28.2%減(前年比9.9%減)、うちアルバムでは13.4%減(前年比3.3%減)、シングルでは実に45.5%減(前年比20.1%減)と大巾に減少してきています。
また、1店舗平均在庫数のアルバムは前年比2.2%増(前回1.5%増)ですが、シングルは13.6%減(前回18.1%減)と大巾に減少し、合計在庫数も8,740枚の4.0%減となりました。
在庫規模による分布を見ると、中型店(在庫数4千枚~1万枚未満)が3年連続で増加しており前年比3.3ポイント増の54.1%、小型店(4千枚未満)も0.9ポイント増の11.5%となってます。一方、超大型店(1万5千枚以上)は'97年(18.8%)をピークに毎年減少しており前年比2.1ポイント減の6.3%、大型店(1万枚~1万5千枚)も2.1ポイント減の28.1%となっています。

むすび

今回の調査結果から、店舗全体の面積、兼業率等は年々増加を続けている事が分かりますが、CDレンタルのみを見た場合、店舗数の減少、超大型店の減少、在庫数の減少、CDレンタルコーナーの面積横ばい等、全体的にさらに縮小傾向が進んでおります。
インターネット音楽配信等、昨今の技術進歩に伴う新しいメディアの台頭、更に長期化する不況や若年層の人口減少、ユーザーニーズの多様化等厳しい環境の中で、CDレンタル業は競合店間の激戦が日増しに強まってきており、さらに淘汰の波が押し寄せてくるものと思われます。