CDレンタル店調査 2004年度

当協会では、全国のCDレンタル店の実態を把握するために、毎年全店調査を実施しています。
21回目となる2004年は、4月から7月にかけて、当協会調査員による全国3,349店の訪店調査を行いました。

店舗数3.7%減少

CDレンタル店舗数は1989年末の6, 213店をピークに毎年減少を続け、2004年7月末現在で3,343店と前年比3.7%減、89年対比で46%減となりました。
また、今年1月から7月までの間に、新規開業店は180店、閉店は259店と、439店が入れ替わっています。(図-1参照)

CDレンタル店の面積と兼業状況

店舗の大型化と複合化は今年も続いています。店舗全体の面積(他の売場を含む)を見ると1店当り651.3m2(前年比7.3%増)、CDレンタルコーナーの面積60.0m2(前年比3.6%増)、ビデオ・DVDレンタルコーナーの面積は262.9m2(前年比7.0%増)、新品・中古CD販売、書籍、ゲームソフトの販売などその他コーナーが330.1m2(前年比8.1%増)となっています。(図-2参照)

兼業の状況(複数回答による集計)を見ると、ビデオレンタルを兼業している店舗は全体の99.3%(前年99.1%)、DVDレンタル98.7%(前年95.8%)、中古CD販売96.5%(前年96.8%)、中古CD買取店30.7%(前年28.8%)、書籍販売49.2%(前年48.0%)、ゲームソフト販売46.5%(前年48.0%)となっています。DVDレンタルはこの数年で急速に広まり、ビデオレンタルの兼業率に並びました。また、今回初めて調査したコミックレンタルの兼業店は228店(全体の6.8%)でした。
一方でCDレンタル専業店は11店まで減少し、AVレンタル専業店(CDとビデオ、DVDのレンタルのみ)も693店(全体の20.7%)まで減少しています。

CDレンタル店の在庫

レンタル用CDの総在庫数は97年をピークに減少傾向にありましたが、今年はシングル、アルバムを併せて32,058千枚と前年比5.8%増になっています。内訳を見ると、シングルは6,414千枚で12.3%減となっていますが、アルバムは25,644千枚と前年比11.6%増です。総在庫数はピーク時の97年対比で総在庫28.8%減、うちシングルは69.1%減、アルバムは5.5%増となっています。
なお、シングル対アルバム比は20対80です。(図-3(a)参照)

また、1店舗当りの平均在庫数で見ると、シングルは1,915枚と前年比8.8%減ですが、アルバムは7,657枚と16.0%増となり、シングルとアルバムの合計在庫数は9,572枚で10.0%増となっています。(図-3(b)参照)

CDの在庫規模による店舗数分布を見ると、小型店(4千枚未満)は前年比2.4ポイント減の7.8%、中型店(在庫数4千枚~1万枚未満)は2.7ポイント減の54.3%、大型店(1万枚~1万5千枚)は1.4ポイント増の27.8%、超大型店(1万5千枚以上)は3.7ポイント増の10.1%となっています。(図-3(c)参照)

ビデオレンタル兼業店のビデオテープの総在庫数は71,633千本(前年比1.5%増)、1店当り平均21,550本(前年比5.3%増)と年々増加しています。
DVDレンタル兼業店のDVD総在庫数は13,230千枚、前年比105.9%増と倍増、また1店当り平均でも4,002枚、前年比107.7%増と倍増しています。調査を始めた2000年対比では、店舗数で2.2倍、総在庫数では25倍(1店舗当たりの平均在庫数で11倍)と、成長が続いています。

まとめ

今年の調査結果の特徴としてはCDレンタルのアルバム在庫拡充とDVDレンタルの伸長、コミックレンタルの出現が上げられます。
また、レンタルCD在庫数の増加や店舗面積の拡大、兼業率の増加などここ数年の傾向である店舗の大型複合化は今年も続いていることがわかります。これは、既存の中小型店の廃業と大型複合店の出店が続き、その結果、全体の中で大手チェーン店・大手フランチャイズ店の比率が上がっていることが大きな要因といえます。